大きく3種類に分けられる。

後に、節ごとに詳しく説明する。呼び方はそれぞれ複数ある。プレート同士の境界部分で発生する地震(「プレート間地震」、「プレート境界型地震」、「海溝型地震」) 海溝型地震、衝突型境界で起こる地震、発散型境界で起こる地震トランスフォーム断層で起こる地震の4つに細分される。大陸プレートの内部や表層部で発生する地震(「内陸地殻内地震」、「大陸プレート内地震」、「断層型地震」)海洋プレートで発生する地震(「海洋プレート内地震」、「スラブ内地震」、「プレート内地震」)沈み込む海洋プレート内地震、沈み込んだ海洋プレート内地震(深発地震)の2つに細分される。プレート間地震の対軸として、内陸地殻内地震と海洋プレート内地震をひっくるめてプレート内地震という1つの大分類に当てはめることもある。火山性地震を含めて4種類とする場合もある。

火山体周辺における断層破壊によって生じP波とS波が明瞭なA型地震、P波とS波が不明瞭で紡錘型の波形を生じるB型地震に大別される。人工的な発破の振動などにより発生する人工地震も存在する。これに対して、自然に発生する地震を自然地震と呼ぶことがある。地震を防災上の観点から分類した場合、直下型地震(内陸地震)、海洋型地震などに分けられる。直下型地震のうち、南関東直下地震などの都市直下型地震は防災上特に重要視されている。また、震度が小さい割に大きな津波が起こる地震津波地震といい、1896年の明治三陸地震(M8.2、最大震度2〜3)などが例に挙げられる。深発地震は深さによる分類、群発地震地震の継続パターンによる分類である。逆断層型、正断層型、横ずれ断層型といった分類は、断層型地震内陸地殻内地震)にのみ適用される考え方ではなく、ほとんどすべての地震に適用される。これは、地震の際にずれ動く面は上記の分類に関係なく「断層」と呼ぶためである。海溝型地震は逆断層型、海嶺などで起こる地震は正断層型が多い。内陸地殻内地震は地下の応力場によってさまざまなタイプがみられる。

2つ以上のプレートが接する場所では、プレート同士のせめぎ合いによって地震が発生する。このようなタイプの地震をプレート間地震あるいはプレート境界型地震と呼ぶ。海溝で起こるものが多いため海溝型地震とも呼ばれるが、後述の通り海溝で起こらないものも多数ある。プレート同士の境界は、収束型(海溝と衝突型境界に細分される)、発散型、すれ違い型(トランスフォーム断層)の3種類に分けられる。発散型やすれ違い型は、地震が起こる範囲がプレート境界の周辺だけに限られ、震源の深さもあまり深くない。一方、収束型のうち海溝はしばしば規模の大きな地震を発生させ、衝突型は地震が起こる範囲が広く震源が深いことも多い。海溝やトラフでは、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込み、両者の境界が応力により歪みを受け、ばねのように弾性力を蓄え、やがてそれが跳ね返る時に地震が起こると考えられている。これは海溝型地震と呼ばれているが、1923年の関東地震や想定される南関東直下地震のように、海溝から離れた深いところにまで震源域は広がっている。跳ね返りで発生するといっても、実際は2つの地盤の面がずれる断層運動によって起こるものである。

海溝型地震は、海溝よりも大陸プレート寄りの部分で発生する。1つの細長い海溝の中では、いくつかの領域に分かれて別々に大地震が発生する。地震の規模はM7〜8と大きく、稀に複数の領域が同時に動いてM9を超える超巨大地震が発生することもある。1つの領域では、およそ数十〜数百年ほどの周期で大地震が繰り返し発生する。規模が大きい海溝型地震が海洋の下で発生した場合、津波が発生することがある。震源断層は海洋プレートと大陸プレートの境界そのものである。震源域が広く規模が大きいため、被害が広範囲にわたることがある。発生しやすい場所は、チリ、ペルー、メキシコ、アメリカのアラスカ、アリューシャン列島や千島列島、日本、フィリピン、インドネシアパプアニューギニアソロモン諸島、フィジー、トンガ、ニュージーランドなどの沖合いや海岸付近である。いずれも沿岸に海溝があり、大きな海溝型地震が発生する。